説明
全面リニューアル第3号!
2005《冬号》No.146
2005年1月25日発売
イエメン。この名前から、あなたは何を連想するだろうか。アラビア半島の砂漠に横たわるその国は、5000年の歴史を持つ古い国だ。シバの女王がその地を 治め、ペルシャからの真珠、中国の絹、そして南アラビア産の乳香が取り引きされて栄えた時代に、そこは羨望のまなざしで、人々から「幸福のアラビア」と呼 ばれた。
今もイエメンには「アラビアン・ナイト」の世界が色濃く残っている。ベールで隠された女性、半月刀ジャンビーアを着けた男、スパイスの香りが漂う市 (スーク)、そして、「世界最古の街」と呼ばれる首都サナアには、数百年の時をそのまま封じ込めたような高層建築物が林立している。また、北部の山岳地帯 には城塞都市が築かれ、南部の砂漠地帯には「砂漠の摩天楼」と呼ばれるシバームが見る者を圧倒する。
今号の旅行人は、そういったイエメンのすべてをご案内したい。砂漠の国イエメンからの風を感じていただければと思う。
サナア旧市街の女性を守る四枚の皮膚──ベール・摩天楼・街区
世界遺産の窓に這う電線──サナア旧市街における新しいものと古いもの ◆田尻敦子
モカ・マタリコーヒーのナゾ ◆森光宗男
イエメンの塔状住宅 ◆吉田正二
自らを律する刀──サナア・アデン・マーリブの服装 ◆田尻敦子
アメリカ先住民ものがたり◆塩浦信太郎
●新境地の漫画に挑む、グレゴリ青山読み切り6ページ「コンパス奇譚」
●太平洋ソロモンからの通信おがわかずよし「それいけ!スーパーソロモンズ」
●田中真知「中国筆談旅行」
●蔵前仁一「インドで民芸品を買う」
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