説明
僕はそれまでインドに数え切れないほどやってきて、延べ数年間も旅をし、インド各地をまわってきた。インドのあちこちでヒンドゥー寺院を参拝し、派手に彩 色された神々の像や、精緻に彫刻された石像など、さまざまなヒンドゥー文化に接してきた。ミティラー地方にやってくるまで、ミティラー画もそういったヒン ドゥー文化の一つだろうと思っていたのだ。
だが、一見ヒンドゥー文化を装いながら、あるいは部分的にはヒンドゥー文化と同化しながら、それ以前の文化を今でも受け継いでいる人々がインドには存在 し、それらは今でも描かれているということを知って、僕のインドの見方は大きく変わったのだった。
そう思うと、僕はその絵を見ないわけにはいかなくなった。アディヴァシーの絵を求めて、新しい、いや古層のインドへ旅立とうと思ったのである。(本文より)
第2章
モダン建築から砂漠の村へ
〜グジャラート州をひとめぐり
モダン建築の聖地アーメダバード
アディヴァシーのペインティングを探して
グジャラート州の街々をバスでめぐる
カッチ地方の村をめぐる
【コラム】パタンのダブル・イカット職人を訪ねる
第3章
ゴンドの国を行く
〜インド中央部横断紀行
マハーラーシュトラ州の旅◆ワルリーの村へ
マディア・プラデーシュ州の旅◆名前も知らない村から村へ
チャッティースガル州の旅◆ソーナーバーイの祝福された家
オリッサへの旅◆旅の終わり
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